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「川づくりワークショップ勉強会in境川2005」


 平成17年8月20日(土)晴空のもと、東京都、神奈川県の県境にある境川において、「川づくりワークショップ勉強会」を開催しました。

 境川は、町田の北部、大地沢に源流がある町田市民、神奈川県民にとってシンボル的存在の河川です。
この境川を橋本駅あたりの河原を出発点に、源流まで歩いてみました。

 参加者は、理科・算数・社会の教科書編集者、イラストレーター、教育系出版社の方など、10名ほど。
今回、境川を歩いてみて、自分たちと環境、まちづくりについて考えるとともに、次回子どもたちが参加できるイベントにするためにどうしたらよいかについての下見の会でもあります。


今回は、共立理化学研究所のパックテストを用いて、COD(化学的酸素要求量)の測定を行いました。

COD(Chemical Oxygen Demand)は、化学的酸素要求量とよばれ、水中の有機物を分解する際に消費される酸化剤の料を酸素量に換算したもので、海水や湖沼の有機物による汚濁状況を測る指標のひとつです。
COD値が高いほど水中の酸素を消費してしまう物質がたくさん入っていることを意味し、水中の物質が酸素を奪ってしまうので、水中の酸素が足りなくなり魚が棲めなくなってしまいます。また、自然浄化作用も低下してしまいます。


 もうひとつ、水棲生物調べもしました。この川のいきものの種類によって、水質を調べることができます。


 橋本駅周辺では、ひとが川辺に降りることができる、いわゆる親水構造になっています。
川の見た目もとても素敵なのです。


しかし、水質はあまりよくなかったのです・・。
生き物は、ヒル、ザリガニ、小魚など様々いました。
とくにヒルにはみんなショックを受けていました。


ザリガニです。

 この排水口のせいでしょうか・・。

  こんな町内会の看板もみつけました。
 町内会が親水施設の手入れや草刈りなどもしているようです。
  おなじみの空き缶のポイ捨て・・。


 もう少し上流へのぼっていくと、子どもたちが遊んでいました。
ハヤをつかまえているとのこと、ハヤはきれいな川に棲むんだけど・・。
おなかやせなかが膨らんでいるのは、風船です。浮き輪代わりにしていました。
だいじょうぶなのかな・・。



  みんなバテバテだったけど、この空と雲をみて、元気になりました。




  かなり上流にきて、澄んだせせらぎをみつけました。
水質もとってもキレイ!みんなよろこんで魚や虫をつかまえていました。




   なんとカジカがいました。すごいなぁ。
でも、とおりかかったおばちゃんによると、「むかしはもっときれいだったのよー」とのこと・・。




  大地沢青少年センターへ向かう途中に、茶畑が広がっていました。
夕陽とのコントラストに目が奪われます。緑の匂いも心地よかった。




 さて・・・。水源に到着です。見てください!この澄んだ水を!
自分の足でたどり着いた源流地で飲む水、あまくておいしかったね。(本当は沸かして飲んでくださいね)




 さて、みんなが帰ったあと、O田くんと私は、「町田境川、川とまち調べ」マップを作成しました。
まとめ会をやらず、飲み会で終わってしまったことをお許しくださいね。

反省点
1. 時間がかかる。5kmほどの距離ではあったが、夕方6時近くになった。子どもを連れてやるとすれば泊まりがけか、もっと上流からのスタートでもよいのではないか。
2. ところどころ危険な場所があった。交通量の多い道路沿いでの測定は控えたい。
3. 少人数のグループに、大人を多めにつけないと厳しいだろう。
4. インタビューをする時間も取りたい。そうするともっと時間が足りない。
5. 1回で全てを調べるのでなく、継続的に川に通う方法もあるだろう。
などなど。

後ほどしらべてみると、町田市の環境基本計画でも、「カジカとハヤのすめる川にしよう」 ということがうたわれていました。生活排水についても、条例で規定はしているが、まだ対応できていない地区があるということです。環境と条例、基本計画など、ワークショップは、戻ってきてからの調べ学習が大切だと思いました。