来る2006年2月26日、東京都北区の男女共同参画センターにおいて、政策形成における市民の参加についての講義と、政策立案のワークショップを行ってきました。 
 
依頼を受けた内容は、 
	●なぜ調査し、学ぶのか
	 
		・参画−市民に求められる力 
		・政策の形成−市民にどのような機会があるのか 
		・なぜ、学ぶこと調べることが大切なのか 
	 
	これらをワークショップをまじえて、おおまかな過程と学習することがこの講座の目的となりました。
  
 
<プログラムの概要> 
1.「まちづくり」の時代がやってきた:市民の参加をめぐる状況(1) 
2.市民が政策を作り提言する時代(背景・政策関与の事例):市民の参加をめぐる状況(2) 
3.政策形成・決定・実施過程のサイクルと参加の仕組み 
4.解決策を考える(男女共同参画の視点・事例をとおして) 
5.政策をどのように実現するかを考える 
6.調査・分析の方法について:説得力のある政策立案のために 
7.市民の調査で心がけるべきこと 
 
 
1.「まちづくり」の時代がやってきた:市民の参加をめぐる状況(1) 
2.市民が政策を作り提言する時代(背景・政策関与の事例):市民の参加をめぐる状況(2) 
 1,2では、市民の参加の状況を、まず、「社会的・経済的背景と地方分権の動き」(1)から、そして、「国と地方の動き」(2)から説明させていただきました。 
 
3.政策形成・決定・実施過程のサイクルと参加の仕組み 
 ここでは、見出しのタイトルのとおり、政策形成・決定・実施のサイクルについて説明したのち、そこに市民がどのように参加・協働をすることができるかについて、私なりの見解をお話しました。 
 
4.解決策を考える(男女共同参画の視点・事例をとおして) 
 これまでのお話をふまえて、男女共同参画やジェンダーに関する統計データを読み、そこから政策立案のワークショップを行いました。手順の流れは以下の通りです。 
	
	| 
		(『シチズン・リテラシー』(教育出版)p.203を参照) |   |  
	
		 
		ACTION  政策案をつくってみよう 
		1.調査したことや意見をまとめよう
	 |  
	 
	(1)調査したことやデータから社会課題や問題を抽出する 
	(2)問題の根元を考える 
	(3)みんなのビジョンをまとめよう:「どのような社会にしたいのか」を話し合おう 
	(4)実現にむけて障壁となっているものを考える 
 
2.既存の政策を評価し、改善策を考えよう 
3.実現したい政策案をまとめよう 
4.検証してみよう 
 
5.政策をどのように実現するかを考える 
 みなさんが作った政策案を発表し、これをどのようにすればよいかを話し合います。(今回は大まかな流れを説明するにとどまりました。)手順や考え方については、『シチズン・リテラシー』(教育出版)p.206をご参照下さい。 
・国・地方の関係について 
・政策立案・形成・実行過程のサイクル(各過程での参加事例) 
・立法化・予算化・事業化 
・その他の方法 
など 
 
 
6.調査・分析の方法について:説得力のある政策立案のために 
 ここまでのお話とワークショップで、調査や分析の位置づけが分かってきます。どこでどんな調査があるか、どんな効果があるかなどについてお話しました。 
・どこで調査・分析が必要になるか 
	
	数字が政策を動かすことがある DV、出生率、ニート、ジニ係数など… 
	 
・どのような調査・分析の方法があるか:「見えないものを見る力」
  
 
7.市民の調査で心がけるべきこと 
 そして簡単に、調査のなかで心がけるべきことを説明しました。統計の処理などはとても難しいですが・・・。 
 
<おわりに> 
 最後に、これからの関わり方について、いくつかお話しました。身近な取り組みや政治との関わりなど、さまざまな切り口から、「社会をよりよくするために私たちにできること」があり、それを考えることがシティズンシップなのだと思います。 
 
 
(反省点など) 
 ワークショップは生ものなので、とても難しいです。2時間のなかでどれだけできるか心配でした。立案のワークショップが、2時間のなかで40分でした。最初の説明が1時間、発表が20分だったので、あと30分ほどあれば、最後のまとめができたのですが、私の時間の読みがまずかったのが、反省すべきところです。 
 言い訳としては、ERICの手法と、私たちの手法に違いがあり、まとめる手順などでは、そのあたりで噛み合わなかったところがありました。 
 
 
 
●本ワークショップの成果物 
	
 
 
 |